1月22日(木)音楽葬Live Report Making編 (By Kanchiさん)

遠くから聞こえてくる雨の音で見が覚めた。
ブラインドを開けると、低い灰色の空が広がっている。
その中にいく筋もの透明なラインが走っていく。
まるで・・・空が泣いているようだ。ぼんやりと外を見つめていると、ふいに「水色の世界」のメロディが流れてくる。
成程、マークを送るのに相応しい日なのかもしれない。



~PM:12:30~
平日の昼間とあって、雨の原宿はさすがに人通りが少ないけど、かえって街の景観と合っている気がする。



ラドンナに到着すると、今回の発起人-マークが所属していたフォーリーフクローバーの代表でもあるミュージシャンの太田さんとマークワールドの管理人の薩摩さんが既に到着していた。
早速楽器類や、今日の音楽葬で使う様々な小物類などを中に搬入。


いつもの照明を落としたレストラン・ラドンナの様相はなく、外のブルーグレイの世界と相反して妙にオレンジの灯りが眩しくて、そして妙に優しかった。

去年の7月にここに来た時は入った瞬間にマークの姿があって、こちらを振り向き、「あ!来た~!」と満面の笑みで迎えてくれたっけ。あれからまだ半年しか経っていないのに。


マークがいないことがまるで嘘のように・・・着々と準備が始まった。
ステージではセッティングが始まり、客席では本日献花のために置く遺影の用意。


薩摩さんは本日流すスライドの確認を開始。パソコン前でひたすら集中!


すでに来ていたバンドメンバー(杉原さんEG、小山さんBass、西川さんDr)も各々楽器のチェックを開始。弦の張り替えから始まり、今日のざっくりした進行から遺影の花飾りまであちこちに太田さんの指示が飛ぶ。
ご本人も常日頃から自分で回遊魚だと仰っているがまさしく・・・(笑)少しもじっとしてない。

セットリストを見ながら、曲の内容や担当するミュージシャンの入り時間の確認などをしながら詰めていく。面白かったのは、太田さんから動きながらGAROの鼻歌が出るとそれをまた作業しながら鼻歌でハモる薩摩さんが(笑)

ステージ上ではすでに楽器やマイクにコードを繋ぎ終わったので、バンドメンバーのチューニングやマイクテスト開始。


~PM:12:45~
コーラスの百田さん、会場入り。今回はほとんどの曲のボーカルをバックでサポートしてくださる。やはりガロはハーモニーなくしては語れないから、百田さんの責任も重大。


~PM:12:55~
堀江 淳さん、会場入り。天窓でマークとのコラボを見たのもついこの間・・・確か6月だった。今日は何を歌って下さるのだろう?静かに後ろの席についてセットリストのチェックを開始される。


~PM:13:10~
アコースティックギターの飯室さん、会場入り。


~PM:13:30~
ステージセッティングが終わり、いよいよ各セクションのサウンドチェック開始。
ドラム→ギター→ベース→キーボードと音のチェックが綿密に行われる。
各セクションの音を細かくチェックした後は各々楽器を鳴らしてさらにまたバランスの調整。調整後は曲のイントロ部分等を打ち合わせながら合わせて行く。
しかし、太田さん・・・キーボードプレーヤーなのに、ギターもこなすし歌はもうなんたって上手いし、本当にマルチなオールラウンドプレーヤー。
イントロ部分だけではなく、GAROの曲はFade_Outの曲も多いので、ラストの決め方も重要になってくる。でもそこは皆さんプロ、ちょっとした打ち合わせですぐピタッと揃えてくる。うーん、すごいなぁ。


サウンドチェックが終わった後は、ライティングのテストが開始される。
これも舞台を作っていくうえで欠かせない重要なセクション。
このライティングの演出で曲の表情がさらに膨らむから、入念にテストを重ねる。ステージが出来上がったところでマークの遺影を中央に配置。
やっぱりいないんだなぁ~とこの時に改めて認識。
今にもギター担いでおはようございます~♪と入ってきそうなのに。。。


さて、オフステージでは薩摩さんも着々とスライド準備を進めていく。ちょうど横にいたのでちょこちょこ見せてもらったけど、マークの10代の時の写真なんて貴重!しみじみ見てしまった(笑)

そして公演には大小含めて常にトラブルがある。
まずは歌詞のコピーを忘れた太田さん、急きょ「四葉のクローバー」と「散歩」と「木馬」の歌詞を事務所のスタッフに依頼。スタッフ、走る!


音合わせの最中にあいざき進也さん、会場入り。本日は歌以外にもMCも担当される様で、大変な責任を担っている。後に薩摩さんの作成したスライドにモノローグを入れていく作業も。。。


~PM:14:00~
いよいよリハーサル開始!メンバーが全員揃っていないので、すでに会場入りしているメンバーからスタート。


~PM:14:40~
山本恭司さん、会場入り。
恭司さんというとギタリストとしてあまりにも有名な方。日本のみならず、海外でもその名を知らない人はいない。バウワウが出てきた時は音楽業界に衝撃を与えて旋風を巻き起こした。KISS初来日の時にオープニングアクトで初めて聞いたが、鳥肌が立ったのを覚えている。マークとの接点は薄いけど、トミーとよくセッションされてたらしい。


~PM:15:00~
BUZZの東郷さん、そしてコンポーザーで知られる鈴木雄大さんが続けて到着。
そしてGAROの最後の一人・・・大野真澄さん(ボーカル)が!
東郷さんとは去年の7月にラドンナで、ボーカルさんも去年の5月にBアレイでお会いして以来だ。やはりボーカルさんが来るとああ、GAROなんだなぁと感慨深いものがある。


~PM:16:00~
最後に加橋かつみさんがラドンナ到着!
ゆっくりと会場に入り、客席に座ってリハの様子を見てらした。凄くオーラのある方で、周りの空気が変わる。何度かステージを拝見させてもらっているけど、いつもエネルギッシュで、ステージでは動、それ以外は静のかつみさんだけど、どちらも注目を集めてしまう。



ここでリハーサルの様子をほんの少しお伝えしよう。本番のレポを邪魔しないように、軽くポイントのみ、ということで^^;


<リハーサル・曲順>

(01) 木馬 (02)涙はいらない (03)ロマンス (04)二人だけの昼下がり (05)たんぽぽ 
(06)四葉のクローバー (07)木馬(雄大さんVO)  (08)地球はメリーゴーランド 
(09)学生街の喫茶店 (10)時の魔法 (11)人のすべて (12)美しすぎて (13)君の誕生日
(14)散歩 (15)ピエロの恋唄 
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(01) 木馬
 GARO時代の二部、バンド形式でジュリエットが加わった時のあの音を彷彿とさせ、一瞬にしてあの時のライブにフィードバックしました!

(02)涙はいらない
  もう名曲中の名曲。堀江さんの声にも合ってて素晴らしい。

(03)ロマンス&(04)二人だけの昼下がり
 イントロのアコギとピアノのコラボが素敵!

(05)たんぽぽ
 恭司さんの世界になっています。ギターが流石に素晴らしい!

(06)四葉のクローバー
 この曲はハモリのパートを何度もチェック。

(08)地球はメリーゴーランド
 ボーカルさんがテンポにこだわっていて、東郷さんに何回かもう少し早めに、とリクエスト。何回かやってちょうどいいテンポに収まった模様。

(09)学生街の喫茶店
 これはもう・・・書くまでもなく(笑)


(10)時の魔法
 なんたって8声が圧巻!(笑)

(11)人のすべて
 かつみさんの伸びる声とボーカルさんのハスキーヴォイスに世界が広がっていく。

(12)美しすぎて
 中間イントロのピアノソロをかつみさんが太田さんに、「優しくメロディを追いかけた方がいい」とアドバイス。太田さん、早速柔らかい弾き方に変更。

(13)君の誕生日&(14)散歩
 ボーカルさんが歌うとまた一味違う。実際はどちらもマーク、マーク&トミーだけど、ボーカルさんと太田さんの散歩はそれより骨太。

(15)ピエロの恋唄
 これは当時、全てのマークファンが胸きゅんでやられた曲。ボーカルさんもこれはマークの中でも名曲!と絶賛。



サラッと書きましたが、GAROを語る時はやはり三声の美しさ、その完成度。
だから、何人もの声が重なるとどうしても飛び出るパートが出るため、誰がどこを歌うか、ミドル部分を歌ったりハイキ―を歌ったりベースを歌ったり、何度か試行錯誤を繰り返しては、バランス調整の繰り返し。特にボーカルさんが入ってから、さすがにそこはこだわって作りこんでる。けれど流石に凄いのはみなさん、パッとすぐに出来ること。当たり前のことかもしれないけど、プロってやっぱり・・・すごい!

リハーサルの面白さはこの作りこみの面白さ。またその作りこんでいってるところに立ち会えるなんて至福の時間!嬉しかったなぁ。。。

さて、リハーサルもさることながら、もうひとつ筆記したいのがあいざき進也さんと薩摩さんのコラボ。
先ほど筆記したマークのバイオグラフィのスライドに合わせてパート別にモノローグを録っていくのですが、パートの中で読み間違えたりするとまたパートの最初から戻らなければいけないので、これがまた大変な作業。
この音録りも相当時間がかかってたなぁ。
本当に、お疲れさまですm__m


~PM:17:05~
リハがそろそろ終わるころ、薩摩さんの元に鈴木雅之さんの事務所からメール。
なんと!鈴木雅之さん、本日のために撮ったばかりのビデオレターを送るとのこと!これは凄い!早速ネット経由で動画をゲット。
鈴木さんは一昨年の「時の魔法」のアルバムにも参加して下さっていて、GAROに大きく影響を受けたアーティストの御一人。
忙しい中、本当にありがとうございます。


そしてリハ終了!後は客入れと本番を待つのみ・・・。

 
 
Kanchiさん、力作のレポートありがとうございました。
次はぐりこさんのライブレポにバトンタッチです。

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